「転記作業がなくなり、予定表づくりが楽に」。 弘前大学整形外科がOpeOneで進める手術調整DX

弘前大学医学部附属病院
- 病院規模
- 500床〜
- 都道府県
- 青森県
- 診療科・部署
- 整形外科
導入前の課題
- 紙カードの紛失による手術予定の漏れ
「提出した」はずのカードが手元に届いておらず、入院申込はあるのに手術予定に入っていないことがあった
- 紙からExcelへの転記作業
外来後に集まる手術カードを、調整役の医師が手術予定台帳(Excel)に一件ずつ転記していた
- 申込の順番が分からず、枠超過でトラブルに
1日の手術時間の上限を超えたとき、誰が最後に予定を入れたのかが分からず揉めることがあった
- 作業場所が医局の専用PCに限定
台帳は電子カルテとは別のパソコンにあり、医局でしか作業できなかった
導入後の効果
- 紙からの転記作業がなくなった
外来・病棟・医局に置いた共通スマホで入院カードを取り込むと、そのまま手術台帳に登録されるように
- 調整会議用のExcelが、ほぼそのまま出力できるように
これまでと同じ様式で出力でき、手術予定一覧表の作成が「凄く楽」に
- 各グループの手術予定をカレンダーで確認できるように
Googleカレンダー連携で、自分たちのグループの予定をどこからでも把握できる
- 医師事務作業補助者さんが関わり、登録漏れや日程変更に気づけるように
調整会議の資料と台帳の突き合わせに医師事務作業補助者さんが参加することで、入れ忘れや変更をその週のうちに確認できる
※この記事は第41回日本整形外科学会基礎学術集会にておこなわれたインタビューをもとに作成しました。
外来が終わると、紙のカードが私のデスクに集まってくる
インタビュアー(以下イ):
佐々木先生は、整形外科の手術調整を担当されていると伺っています。OpeOne導入前は、どのように調整していたのでしょうか。
佐々木先生:
これまでは、それぞれの医師が手術予定を決めたら、予定している手術の内容をカードに書いて、私のところに持ってきていました。その紙の内容を、整形外科の手術予定台帳であるExcelに転記していくのが私の仕事でした。
イ:
カードは紙ですか。どうやって集めていたのでしょうか。
佐々木先生:
はい、紙です。皆がそれぞれ外来が終わった後に、私のデスクに持ってきてもらっていました。
イ:
調整役の先生が一度カードを集めるのは、なぜでしょうか。
佐々木先生:
皆が外来でそれぞれ手術を予定してくるので、それを点検しないといけないんです。たとえば、他の手術と合わせて8時間以内に収めないといけない、とか。診療科の中で調整する必要があるので、電子カルテで申し込む前に、一旦こちらで集めていました。
その後、調整した予定を電子カルテ上で手術申込を各自でしてもらっています。
イ:
Excelの作業をする場所は決まっていたのですか。
佐々木先生:
電子カルテとは別のパソコンを使って、医局内で作業していました。場所は限定されていましたね。
提出したはずの紙が、手元にない
イ:
紙での運用には、どんな課題がありましたか。
佐々木先生:
紙がどこかにいってしまうことですね。「提出したんですけど」と言ってくる先生がいても、実際には私の手元にない、ということがありました。入院の申し込みはされているのに、手術予定に入っていなくて困る……ということもありましたね。
イ:
手術枠を押さえたつもりが、実は取れていなかった、ということですね。
佐々木先生:
はい。整形外科にはいろいろな専門分野があるので、多くのグループが手術予定を入れてきます。手術予定に入っていないと、そこからの調整はかなり大変です。
あと、もう手術が入らない日に予定されてしまっていることもありました。
イ:
どういうことでしょうか。
佐々木先生:
手術予定がいっぱいになってくると、1日の手術予定時間の合計を超えてしまいます。すると、誰が最初に出したのかが大事になってくるんです。予定がパンパンの日に、誰が最後に入れたのか。これが結構トラブルになります。

学会で話を聞いてきた先生がきっかけに
イ:
OpeOneはどうやって知ったのですか。
佐々木先生:
学会で話を聞いてきてくれた先生がいて、これを手術予定の調整業務に乗せれば上手くいくんじゃないか、と。それでお話を聞かせてもらうことになりました。
イ:
最初はオンラインで製品説明会をさせていただきましたね。
佐々木先生:
そうですね。その後、実際に病院に来てもらって、業務を見てもらいました。
イ:
導入はどのように進めたのでしょうか。
佐々木先生:
最初に医局で説明会をして、しばらくはこれまでのやり方と併用する期間を設けました。
ポイントになったのは、OpeOne専用の端末です。
外来、病棟、医局といった手術が決まる場所に置いて、そこで入院カードを取り込んでもらう形がいいだろうと考えました。
みんなが共通のスマホで、アカウントを切り替えながら登録していくイメージです。
スタッフに共有したら「いけそうだ」という反応だったので、できるグループから早速始めてもらいました。
イ:
グループごとの進め方も工夫されたそうですね。
佐々木先生:
スポーツ、関節、手外傷、脊椎、腫瘍と、グループごとに実務の担当者を決めました。併用期間中は、週ごとの登録率を出してもらったのが参考になりましたね。どのグループが抜けているのかが分かるので、入力の徹底をそのグループに伝えられます。

手術室との調整会議用のExcelが、そのまま出てくる
イ:
手術予定一覧表の作成は、どう変わりましたか。
佐々木先生:
今は紙からの転記作業がなくなって、手術予定一覧表の作成が凄く楽になりました。
手術室との調整会議で使うExcelも、OpeOneから出力しています。最初は今まで使っていたものとかなり違っていましたが、今はフォントや日付の書き方、列の幅まで、これまでと同じ形で出せるようになっています。手術室との調整用のExcelは、もうそのまま使える印象です。
イ:
入力の面ではいかがですか。
佐々木先生:
医師が入れたもので足りない情報は、医師事務作業補助者さんが追加で入力してくれていて、とても助かっています。医師事務作業補助者さんにはなかなか任せられなかった仕事でしたが、入れ忘れや日程の変更がないかをも確認してもらっているので、漏れにも気づきやすくなりました。
イ:
医局の先生方の反応はいかがですか。
佐々木先生:
Googleカレンダーと連携して、手術予定がカレンダーで見られるようになりました。自分たちのグループの状況を見るにはとても良い、という声も聞こえてきています。医局会でみんなの意見を聞いて、カスタマーサクセスの方にお伝えして調整してもらう、ということを繰り返しています。
イ:
段階的に伝達や調整業務が円滑になっているようであれば嬉しいです。今後、進めたいDXはありますか。
佐々木先生:
次は、院内の医療者間の伝達ですね。カンファレンスの術後情報も、今はOpeOne上で記入する流れができつつあります。カンファレンス準備のための紙の出力もいらなくなるでしょうし、できれば麻酔科や手術室への伝達も、OpeOne上で完結できればと思っています。


