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若手のストレスが減る、一体感を持って働ける臨床現場へ。香川大学整形外科がOpeOne導入で進めるDX

  • OpeOne手術台帳
若手のストレスが減る、一体感を持って働ける臨床現場へ。香川大学整形外科がOpeOne導入で進めるDX

香川大学医学部附属病院

病院規模
600床〜
都道府県
香川県
診療科・部署
  • 整形外科

導入前の課題

  • 病院外でも手術枠の管理や人員配置を行う必要があるが調整が難しかった。
  • 専門グループごとにバラバラだった手術枠管理。

導入後の効果

  • いつでも、どこでも症例を確認。
  • 「あの症例、何だっけ?」も逆引きでなくなる。

今回は、香川大学医学部附属病院整形外科 石川正和教授にお話を伺ってみました。

インタビュアー(以下イ):
はじめて先生とお会いしたのは日本整形外科学会学術総会の展示ブースでした。

石川教授:
そうでしたね。他の医療機器メーカーの細い関節鏡を見に行こうとしたときにOpeOneのブースを見つけて「あ、これは面白そうだな」と。当時、院外での手術とか人のアサインが大変で、既存のコミュニケーションツールだと限界を感じていたのです。OpeOneなら症例情報を共有しながら決めることができるなと思って、声をかけました。

イ:
ありがとうございます。若手の先生を連れてブースに戻ってきてくださったことも印象的でした。

石川教授:
そうそう。一度お話を伺って、あとで若手を連れてブースに戻って話をもう1度聞きました。あのときは香川大学に就任して2年目で、初めて部下を連れて日本整形外科学会学術総会に参加していたので、印象に残っています。あの出会いは本当に良かったですね。

パズルのような手術枠と人員配置

イ:
当時、石川先生が抱えていた課題って、具体的にはどんなことだったのでしょう?

石川教授:
新型コロナ禍の後に麻酔科の手術室管理が厳しくなって、大学での手術件数に上限がでてきたんです。だから整形外科という診療科として手術症例数を伸ばすには、大学の外で手術をするしかない。私は膝の専門家ですが、大学の外で膝の手術をやるとなると人手が全然足りない。2人いれば大抵の手術はできるのですが、もう1人を探すのが本当に大変だったんです。手術を待っている患者さんはたくさんいる状況で、皆の予定を確認しての人員配置に課題があったんです。

イ:
なるほど。大学病院での手術枠と外の病院の手術枠はどう使い分けされていたのですか?

石川教授:
術中管理が難しい基礎疾患を持っている患者さんは大学病院で手術をしています。子供の患者さんは、大学の手術枠が空くのを待つよりも、子供や親御さんの都合を優先できるような外の病院で手術する方がよいと思っています。
大学病院の手術室には他の緊急性の高い手術も多く来るので、整形外科が診療科枠を超えて手術を入れるのが難しくなっていました。

イ:
外病院での手術枠管理や他の先生への声掛けはどうやっていたのですか?

石川教授:
最初は1つの外病院で手術をしていたのですが、すぐに患者さんが溢れてしまいました。そこの病院の看護師さんの負担になってきていたので、少し他の病院でも手術するようにして均しています。
外病院自体はノートに鉛筆で手術予定を記載していたのですが、個人的には他の場所でも予定を見られるようにGoogleカレンダーに手入力していました。それを大学のスタッフにも共有して、彼らも私の予定を確認できるようにしていました。
外病院での手術といっても、手術ができる曜日は固定されてくるので、その曜日に空いていそうな数人に声をかけて手伝ってもらう感じです。

イ:
大学病院の手術枠だと、整形外科の中でも専門グループごとに異なっていたりすると思うのですが、別の専門グループから手術枠を借りることはできないのですか?

石川教授:
大学病院では外勤にいっている医師も多いので、他の専門グループの枠で空いていそうな手術枠があったとしても、こちらの都合で手術できないこともあります。けっこう複雑で、大学病院からの医師の外勤で成り立っている医療機関も多いので、地域医療を崩壊させないためにもなかなか難しいです。パズルのようになっているので、枠の組み合わせの変更は年度変わりでないと出来ないですね。

専門グループごとに手術枠管理業務がバラバラ

イ:
OpeOneを導入するとき、ハードルはありましたか?

石川教授:
若手はすぐにイジって使ってくれましたけど、上の世代があまり興味を持たなかったですね。病院工事と電波の関係で画面遷移が遅くなって、忙しい外来中に使うのがストレスとなり難しい時期もありましたね。

イ:
大変ご迷惑をおかけしました。フィードバックをいただき、臨床現場の電波環境でも対応できるような画面遷移の工夫など、改良を重ねました。

石川教授:
あそこで、すぐに対応してくれて助かりました。
導入時のセキュリティ面の調整は、思ったよりスムーズでした。香川大学は「かがわ遠隔医療ネットワーク」などの取り組みをしていたので、新しいことに前向きな文化があるのかもしれません。

イ:
素晴らしいですね。

石川教授:
あとは、OpeOne導入時に既存フローを知ることで各グループの手術台帳が独特だということも初めて知りました。「そんな風にして手術予定を決めてるの?」と、開けてみて驚いた感じです。
「しきたり」というか、昔に決めたものを維持してきたのだと思いますよ。電子カルテから出てくる伝票をコピーして、、、とかね。
そこから専門グループで決めた手術予定を集計して、また受け持ちに割り振って、など色々大変なので、一元化したいですね。
とはいえ、なかなか環境を変えられない医師も多いです。
その点、若手や中堅は楽になるのをわかっています。
チーフクラスをカバーしてOpeOneでの業務フローをまわしくれているので、助かっています。

いつでもどこでも確認・承認。電子カルテへの逆引きも。

イ:
Opeoneを実際に使い始めて、どんな変化を感じましたか?

石川教授:
一番は、どこにいても症例が見られるようになったことです。前は電子カルテの前に戻らないと分からなかったのが、OpeOneであれば手術を予定している症例が一覧ですぐ見られる。その前は、いちいち医局に電話していました。
あとは、突発的に「あの患者さん、なんだっけ?」となったときに、OpeOneから症例情報を見つけて患者IDをパッと調べることができる。そこから電子カルテにIDを打ち込んで、という逆引きも便利です。

イ:
電子カルテだと患者さんを調べにくく、OpeOneでの逆引きが便利なんですね!!

石川教授:
出張中に遠隔地から症例確認ができるのもよくて、学会や講演が多いときには助かっています。あと承認ボタンがあって教授として確認した記録を示せるのはありがたいです。

若手のストレスが減る、一体感を持って働ける臨床現場へ

イ:
今後、OpeOneに期待する未来感はありますか?

石川教授:
香川県には大学の関連病院が8〜9施設ありますので、全部の医療機関にOpeOneが入るとより一層便利になると思います。若手のストレスが減りますよね。
外病院の若手から「石川先生に膝の患者さんの相談をしていいでしょうか?」みたいなメールがきます。
OpeOneがあれば画像も病歴も簡単にまとまるので、そこで相談してくれれば教育にもなりますしね。注)
香川県が小さいことを活かして、OpeOneを介して密に繋がるようになりたいですね。
香川で働いていると色々楽しく一体感のある臨床ができるぞ、と売りにしていきたいです。

イ:
どんな病院にOpeOneはオススメでしょうか?

石川教授:
手術をたくさんやっていて忙しい病院です。そういう病院では症例の相談をするために日曜日に集合していたりするんです。「先生、みてください」とか。
それが時間をあわせなくて相談できるようになったらいいですよね。

イ:
忙しい病院ほど、OpeOneがオススメですね。

石川教授:
外科医は大学病院などで「お作法」を学んだあとに、外病院で手をたくさん動かすようになりますよね。その時期にOpeOneがあったら、自分の経験が可視化されて本当に楽しい。自分だったらどんどん使っちゃう。
そのうちに、外科医個人のデータをまとめて送ってくれるようになったりしますよね?
日常的に使っていると気にもしなくなるけど、解析したものをデータで外科医個人に割り振られていくと面白いです。

イ:
製品開発に活かします。インタビューだけでなく、新たな可能性もお示しくださり、ありがとうござました!!

(編集注:OpeOne手術台帳の契約医療機関外の医師に医療情報を共有する際には患者さんへの個別同意が必要です)

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