ホワイトボードからエクセルを経て、OpeOneへ。三井記念病院整形外科が手術予定管理のDXで実現した「どこにいても判断できる」チーム医療。

三井記念病院
- 病院規模
- 500床〜
- 都道府県
- 東京都
- 診療科・部署
- 整形外科
導入前の課題
- ホワイトボード→自作エクセルで管理していたが、集計は最終的に「正の字」で手計算。
- 専門的手術ごとの件数把握が困難で、業務負荷や合併症傾向の可視化ができなかった。
- 外勤中・院外では手術予定や症例情報を確認できず、治療方針の判断が遅れるリスクがあった。
導入後の効果
- 月の手術件数・専門術式ごとの数字がリアルタイムで把握でき、部長への自動集計レポートも実現。
- 院外・外勤先からでも症例情報と手術予定を確認し、即座に治療方針を判断できるようになった。
- 過去症例の逆引き検索が容易になり、「あの症例どこだっけ」の手間が解消。
今回は、社会福祉法人 三井記念病院 整形外科科長・人工関節センター長の廣田仁聡先生にお話を伺いました。
インタビュアー(以下イ):
廣田先生には、OpeOneがサービスとしてまだ存在していなかった、紙芝居のような構想段階からお話を聞いていただいておりました。
廣田先生:
「こういうのあったら良くないですか?」みたいな話でしたよね。最初は学会会場で構想を見せてもらいました。
イ:
展示ポスターをご覧になっていた廣田先生にお声がけしたのを覚えています。当時、臨床現場で感じていた課題感はどんなことだったのでしょうか?
廣田先生:
当時は部長の下の「番頭」みたいなポジションでした。部長から手術予定を把握できるようにと頼まれて、「エクセルで手術予定表を作るくらいは」と引き受けたんです。でも結構な手間になってしまって、オートマティックに集計できるようにはならなかった。皆にエクセルで入力してもらっても、最後は自分で「正の字」を書いて集計していました。専門的手術ごとに数を調べるのが難しくて。そのときにOpeOneの構想を聞いて、「これが洗練された形でやってもらえるんじゃないか」と感じたんです。

ホワイトボードから自作エクセルへ。それでも限界だった手術予定管理
イ:
エクセル誕生以前は、どうやって手術予定を管理されていたのですか?
廣田先生:
外来のホワイトボードで管理していました。基本的に予定手術を記載して、外傷症例がきたら順番に前立ち術者として対応する取り決めで乗り切っていました。でも部長が変わって脊椎症例が増えてくると、ホワイトボードでは難しくなってきたんです。専門的な手術が1日複数件入るようになると、「この予定をずらさなきゃ入らない」「この先生が助手に入らなきゃダメだ」という診療科内の調整が必要になって。そこでエクセルを作り始めた、という経緯があります。
イ:
電子カルテの手術申込オーダーで管理できない理由は何でしょうか?
廣田先生:
診療科の中で予定を変更することが頻繁に起きるからだと思います。患者さんが「やっぱり考え直します」と言われることもありますし、外傷症例は臨時で入ってきますし、脊椎症例は神経症状が進行していれば予定を早めるしかない。臨床現場では、まあまあ直前に最終決定しているんですよ。「この枠は使わないでほしい」というメッセージも電子カルテでは伝えられない。エクセルであれば土日に枠色を変えてメッセージとして伝えていましたね。
「正の字」の集計から解放。数字が見えると、合併症の傾向まで見えてくる
イ:
手術症例数など、数字は診療科として意識されていますか?
廣田先生:
部長から強制されることはないのですが、数字は把握したいんです。特に専門的手術ごとの数字を把握していると、業務負荷や合併症の傾向が可視化されるので大事だと思います。人の入れ替わりの時期に合併症が増える傾向があったので「気をつけようよ」と。対策したあとの最近3か月は合併症がない、というのが見えると、やっぱり良いですよね。OpeOneを使っていると、月に何件くらい手術枠が埋まっているかすぐにわかります。うちでは月50件を超えてくると定時枠を超えている状態なので、「みんな頑張ってくれているな」と指標になりますね。
イ:
川崎部長に自動で症例をまとめたエクセルが送られるようにもなっています。
廣田先生:
そう、それも助かっています。医局の関連病院としては、若手に執刀してもらうことも大事です。外傷症例が何件あるかが大事で、若手は執刀したいですから。整形外科医としてのやりがいのためにも、執刀経験は若手のうちから持てるとよいと思います。

院外にいても「判断できる」。チーム医療の非同期共有が変えたもの
イ:
廣田先生にとって、OpeOneの一番の便利さはどこですか?
廣田先生:
やっぱり、病院にいないときにも把握できることだと思います。外勤先にいるときに「この日程で一緒にやりたいんですけど」と連絡が来ても、OpeOneがあれば手術予定も症例情報もわかるから判断できる。枠を早めに埋めることもできますし、判断が遅れて患者さんが別の病院に行ってしまうこともあったかもしれない、と思うと大きいですね。
イ:
OpeOneは画像診断が可能な医療機器ではなく、「診断はついているが治療方針をチームで判断したい」ような場面での情報共有ツールです。
廣田先生:
そうですね。診療科内で検討して「どうですか?」という話ですよね。以前の勤務先ではこうやってたけど、この病院ではやってない、とか。そこにいる先生の得意技で術式が決まることも臨床現場では多いですから。あとOpeOneはパッと見られるので、カンファレンスの運営にも使えますよね。型通りに終わった手術はキー画像をOpeOneで確認すれば十分で、電子カルテをわざわざ開く必要はない。カンファレンスのやり方をOpeOneに合わせた方がスマートになりそうですよね。
過去症例の「あれ、どこだっけ」がなくなった
廣田先生:
OpeOneで画像所見がパッと見えるので、見返したい症例を見つけやすくなりました。以前は電子カルテから「○○先生と一緒にやった肘頭骨折」というぼんやりした記憶を頼りに、その先生が在籍していた年代のエクセルを見てIDを探して、いざ開いてみると違う患者さんだった……ということが良くありました。
OpeOneが合う病院は?
イ:
最後に、どんな病院でOpeOneを使ってもらうと効果がありそうでしょうか?
廣田先生:
オペ枠のやりくりが大変な病院が一番良いと思います。
イ:
廣田先生、ありがとうございました!


